外壁塗装において下地処理は最も重要な工程です!
超重要な塗装下地処理って何をするの?

外壁塗装の見積書をみると、塗装以外に様々な下地処理の項目があると思います。
これらの工程は何のために必要なのか、疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。
「下地処理こそ一番重要な作業である」
実は下地処理はこのように言われるくらい、塗装の仕上がりに大きく影響するのです。
今回はこの下地処理について、何のために必要なのか、どのようなことをするのかなど詳しく解説していこうと思います。
下地処理は悪徳業者が手抜きしやすい工程でもあります。
大切なお家を守るために、この記事を読んで外壁塗装工事の下地処理を理解し、納得のいく外壁塗装工事を行いましょう!
目次
1. 外壁塗装の下地処理とは
3. 外壁塗装の下地処理の役割
3-1 美観性の向上
3-2 耐久性の向上
3-3 防水性の向上
3-4 メンテナンスコストを抑えられる
4. 下地処理の作業内容
4-1 高圧洗浄
4-2 クラック補修
4-3 シーリング補修
4-4 ケレン作業
4-5 目止め・パテ埋め
5-1 サイディング外壁のひび割れ
5-2 モルタル外壁のひび割れ
5-3 鉄部のサビ
6. 下地処理の費用相場
7-1 ひび割れ(クラック)
7-2 塗膜の剥離(はくり)
7-3 塗膜の膨れ
7-4 サビの発生
8. まとめ
外壁塗装の下地処理とは

下地とは素地(元の下地)や旧塗膜(塗料を塗って造られた膜)のことで、下地処理は、素地の汚れを落とし、外壁を補修または強化するための処理のことを言います。
塗装工程の中では、上図の「②高圧洗浄」から「④下地調整・補修」までの事を指します。
塗装工事前に塗装面の状態を整え、塗料の密着力を高めるのが目的です。
下地処理は、塗料の耐久年数や仕上がりの美観性に大きく影響してきます。
外壁塗装のにおける下地処理の重要性

外壁や屋根の下地処理は、塗装を美しく長く保つために、防水性と耐久性を高める重要な工程です。
長期間にわたって風雨や紫外線にさらされた外壁面は、目に見えないひび割れ(クラック)やサビなどの傷や汚れが多く発生しています。
下地処理をせずにそのまま塗装しても、外壁に砂やホコリ、コケなどの異物が残っていると、塗料がしっかり密着せずにすぐに塗膜が剥がれてしまう可能性があるのです。
たとえ目立つ汚れがない場合でも、高圧洗浄機を使ってしっかり異物を除去することが大切です。
また、塗膜が剥がれていたり、ひび割れが発生していたりすると、その上に塗装しても塗料が均一に付かずにムラのある仕上がりになって美観が損なわれてしまいます。
きちんと下地処理を施さないと、内側の古い塗装が新しい塗膜ごと剥がれてしまうかもしれません。
さらに、塗装後にひび割れやサビなどが再発してしまう可能性もあります。
どんなに優れた耐用年数のある塗料を塗っても、下地処理を怠ればその能力を発揮できず、数年で色あせや剥がれなどが起きることもあるでしょう。
外壁材や塗料の中には、ひび割れやサビが発生しやすいものもあるので、外壁の種類をあらかじめ把握しておき、それに合った適切な下地処理を行うことも重要です。
外壁塗装の下地処理の役割

美観性の向上
塗装前の下地処理で異物をきちんと除去することで、外壁の表面が整い、外壁面がなめらかになります。
それにより塗料を均一にムラなく塗装できるので、見た目を美しく仕上げることができます。
耐久性の向上
表面の汚れを落としてから塗装をすることで、塗料の密着性が高まり耐久性が向上します。
また、ひび割れを補修することで、ひびの再発を防ぎ、建物自体を長く美しく保つことができるでしょう。
下地処理をしないままでも塗装はできてしまいますが、きれいになるのは一時的で、耐久年数がくる前に塗装面に亀裂やふくらみ、さびが発生する可能性があります。
塗装は見た目だけでなく、ご自宅を守るための大切なメンテナンスです。
適切な下地処理を行い、塗料の性能を最大限に発揮させましょう。
防水性の向上
外壁や目地のシーリング材の傷みを塗装前に補修することで、雨水などの侵入を防止し、雨漏れや腐食などを予防する効果が期待できます。
小さなひび割れが、のちに大きなトラブルの原因となってしまうこともあるので、下地処理として念入りに補修してくれる業者を選ぶようにしましょう。
メンテナンスコストを抑えられる
下地処理を行うことで外壁や屋根の耐久性が高まれば、メンテナンスの頻度や補修などの費用を抑えることができます。その結果、メンテナンスコストを下げることにつながります。
下地処理を怠り塗装すると、塗膜の剥がれやさびがすぐに再発してしまい、10年と経たずに再塗装が必要になる可能性もあります。そうなれば、いくら塗装が安くできても、結果損をしてしまいます。
丁寧な下地処理を行って、耐久性を高めることが大切ですね。
下地処理の作業内容
高圧洗浄

下地処理の工程で一番最初に行う工程が高圧洗浄です。
外壁や屋根は、新築時や前回の塗装時から長年にわたってホコリやチリ、泥などをはじめ、コケや藻、カビ、サビなどが蓄積されています。
そこで、高圧洗浄機を使って加圧された高圧水をノズルから噴射し、それら汚れや古い塗膜を洗い流し、取り除いていくのです。
高圧洗浄はホースで水をかけたりブラシでこすったりするよりも高い洗浄効果が期待できます。
汚れの度合いや性質によっては、専用の洗浄剤なども使って洗浄します。
高圧洗浄は塗装面だけでなく外壁全体に行います。
屋根も一緒に塗装する場合は屋根から下へと汚れを落としていきます。
作業時間と乾燥時間
汚れなどを確実に落とすには、半日から1日程度の作業時間を要します。
高圧洗浄の時間があまりに短い業者は手抜き業者の可能性が高いため注意が必要です。
高圧洗浄の後は十分に乾燥させなければ塗膜の剥がれや膨れの原因となるため、最低でも24時間、下地の状況や気候条件によっては48時間の乾燥時間ををしっかり確保することが大切です。
高圧洗浄で最も重要な水圧
汚れや古い塗膜、コケなどを完全に落とすには、最低でも14.7MPa(メガパスカル)以上は必要です。
1Mpaは10.2kg/c㎡に変換でき、これは1m×1mの範囲に自動車(1台当たり1トンとする)が約100台分乗っているのと同じ圧力になります。
最近では、ホームセンターなどで簡単に家庭用高圧洗浄機が手に入りますが、外壁塗装工事に必要な高圧洗浄機とは全くの別物のグレードです。
家庭用高圧洗浄機では汚れは落ちきれませんので、外壁や屋根の高圧洗浄はご自身で行わずに専門の業者に任せるようにしましょう。
高圧洗浄工事で見分ける外壁塗装の優良業者
高圧洗浄は塗装直後では手抜きをされていたか一番分かりにくい工程です。
以下のポイントをチェックして、優良業者を見分けましょう。
・3時間以上高圧洗浄に時間をかけている
・見積書の高圧洗浄工事に内訳があり、㎡あたりの金額の記載がある
・高圧洗浄中の窓の開閉や洗濯物についての説明がある
・工事前のご近隣への挨拶を徹底している
クラック補修

塗装してから時間が経過すると、クラックが発生します。
クラックとはひび割れのことで、大きく分けて2種類あります。
ひび割れの幅が0.3mm以下、深さが4mm以下の微細なひび割れを「ヘアークラック」、幅0.3mm以上、深さ5mm以上のひび割れを「構造クラック」と呼んで区別しています。
ヘアークラックは、塗膜に生じている場合がほとんどで慌てて補修を行う必要はありませんが、構造クラックは内部から外壁材そのものが割れている可能性が高く、早めの対処が必要です。
クラックの多くは、モルタル壁や鉄筋コンクリート壁に出来ることがほとんどなのですが、サイディング壁にも発生します。
クラックの主な原因は、
外壁の経年劣化
外壁塗装工事の施工不良
想定以上の地震や強風による揺れ
乗り物による振動
建物の構造や地盤の問題
などが挙げられます。
クラックを放置すると
ひび割れは、あまり大したことのないように思われがちですが、放置すると雨漏りや腐食など様々な不具合が生じてきます。
さらに長い期間放置してしまうと、外壁全ての交換や、基礎などの全面的な補強工事など大規模な補修に繋がってしまう非常に危険な存在です。
ひび割れが小さいうちに点検や補修を行い、被害を最小限に抑えることが重要です。
補修方法
クラックの大きさによりいくつか方法があります。
・シーリング材を使ってひび割れを埋める方法(シール充填工法)
・ひび割れ部分をU字またはV字にカットし、シーリング材や樹脂を充填する方法(カットシール工法)
・注入器固定用の器具を亀裂部分に数ヶ所取り付け、周りをシーリングでふさいだ後、注入器を使いエポキシ樹脂を流し込込む補修(樹脂注入工法)
シーリング補修

シーリング(コーキング)とは外壁材と外壁材のつなぎ目のことで、目地材などを充填することを指す場合もあります。
充填する材料をシーリング材・充填材または単にシーリングと呼びます。また、同じ意味でコーキングとも言われます。
シーリングは劣化が進みやすく、一般的に寿命は5年〜10年とされています。
シーリングの劣化に気付かず放置してしまうと、そこから内部へ雨水や湿気が侵入し、外壁の防水機能を低下させてしまう可能性があります。また、放置しすぎると建物の構造にまでダメージを及ぼす可能性があります。シーリングの劣化を見つけたら、放置せずに修繕することが大切です。
シーリング補修方法
「打ち替え」…既存のシーリング材を撤去し、新しいシーリング材を充填する方法
「増し打ち」…既存のシーリング材の上から新しいシーリングを充填する方法
打ち増しの場合、既存のシーリングとの相性が悪いとすぐに剥がれを起こすので、補修する際は注意が必要です。
ケレン作業

ケレン作業とは、屋根の板金・金属の手すり・鼻隠しなどの金属の部分の塗装の際に行う下地処理のことで、電気工具ややすりなどの道具を使用して研磨作業を行い、塗装前に古い塗膜やサビを落として塗装面を整える作業の事を言います。
その他にもサイディングや木材などの表面を滑らかにするためにも行われます。
ケレン作業の目的
①塗料を長持ちさせる…ケレンを行うことで施工面と塗料の付着性・密着性を向上させられるため、塗装した塗料を長持ちさせることができます。
③美観を美しくする…ケレン作業を行い塗装面を整えてから新しい塗料を塗装することで、均等な厚みの塗膜ができ、ムラのないきれいな仕上がりにすることができます。
使用する道具
電動工具の場合、「ディスクサンダー」・「ワイヤーホイル」が使用されます。
手作業で行うケレン作業の場合に最も多く使われるのが「紙ヤスリ」です。
他にも、塗装やサビを剥がす作業に使われる「スクレパー」、サイディングの目地のシーリング材を取る「皮すき」、紙ヤスリで処理できない隙間や凹凸の部分には「ワイヤーブラシ」が使用されます。
手抜き工事をされないために
ケレン作業は外壁塗装をきれいに仕上げて耐久性を保つために重要な下地処理の工程ですが、塗装することによって簡単に下地を覆い隠せるしまうので、残念ながら手抜き工事が発生しやすいポイントでもあります。
失敗しない外壁塗装のためには、外壁塗装の際は見積もり項目にケレン作業が含まれているかや、ケレンの種類や適正な施工単価であるかを必ず確認しましょう。
目止め・パテ埋め
目止め
目止めとは、目止め剤を使用してひび割れを埋めたり、表面を滑らかにする下地処理のことです。
塗料の吸い込みが多い面に目止め剤を使用して、塗料の過剰な吸い込みを防いだり、塗料の密着性を高めることもできます。
目止め剤には、水溶性をもつものや、油分に強いものなど色々な種類があります。
パテ埋め
パテ埋めとは、外壁や屋根の表面に生じた凸凹や穴を粘土状のパテで補修する作業のことです。
小さな凸凹や穴でも、色むらや液だれの原因となってしまうため、パテ埋めにより表面を均等に滑らかにする必要があります。
塗装部位ごとの下地処理方法
サイディング外壁のひび割れ

①ひび割れ部分のカット・清掃
まずはひび割れ部分とその周辺をカットし溝を作る。
その後、ひび割れ部分の汚れやごみを刷毛などを使って落とす。
②プライマーを塗布
清掃後、シーリング材と下地との接着力を高めるプライマーを塗布する。
③シーリング充填
シーリングを充填し、平らにならして防水処置を施す。
④モルタルで表面を埋める
最後に、モルタルで表面を埋めて平らにしたら完了。
※ひび割れの幅によっては下地処理での対応が難しい場合があります。
モルタル外壁のひび割れ

モルタル外壁のひび割れの下地処理は、サイディング外壁の場合とほとんど同じです。
①クラック部分のカット・清掃
クラック部分を断面がU字になるようにカットし、清掃する。
②プライマーを塗布
クラック部分にプライマーを塗布する。
③シーリング充填
シーリングをモルタル外壁より少し低く充填して、表面を平らにならす。
④防水モルタルの塗布
先ほどのシーリング材に接着剤を塗布し、モルタル外壁の高さに合わせるように防水モルタルを塗布して平らにならす。
モルタル外壁は他の外壁と比べて防水性が低いので、表面のひび割れや剥離が目立つ場合は、早めに補修しておきましょう。
鉄部のサビ

①表面の劣化した塗膜やサビを落とす
表面に浮いている塗膜やさびを、ケレン工具や紙ヤスリ、ワイヤーブラシなどを使って除去する。
サビが残っていると、塗料を塗った後から再発する可能性があるので、しっかりと落とす。
②表面を拭き取る
削りカスが付着していると塗料の密着性が下がるため、布などを使いきれいに汚れをふき取る。
③サビ止め塗料を塗る
最後に、サビ止め塗料を塗る。
下地処理の費用相場
作業内容 | 費用目安 |
---|---|
高圧洗浄 | 200~300円/㎡ |
クラック補修 | 320~1,700円/m |
シーリング補修(増し打ち) | 500~900円/m |
シーリング補修(打ち替え) | 900~1,200円/m |
ケレン作業 | 500~2,000円/㎡ |
ケレン作業やシーリング補修であれば作業面積・距離が明らかになりやすいですが、パテ埋めなどの部分的な補修になると面積などを計算しにくいことから、見積書では「下地処理一式」でまとめられていることがあります。
もし、見積書に「下地処理」としか記載がなく、どんな内容の工事を指しているのかがわからない場合は、具体的にどの作業のことを指しているのか質問してみてください。
本当に必要な作業なのか、適正な価格なのかを判断するには、複数業者に相見積もりを取り比較してみましょう。
あまりにも他社より安かったり、高かったりする項目がある場合も、遠慮なく理由を尋ねてみてくださいね。
下地処理を行わないと起こる症状
ひび割れ(クラック)
ひび割れの補修を行わずに、その上に塗装をした場合、塗料はそのひび割れに追随できなくなり、やがてひび割れを再発させます。
塗膜の剥離(はくり)
高圧洗浄やケレンなどの処理が不十分で古い塗膜が落ちていなかったり、表面に油分、カビ、埃、水分などが残ったままだと、塗料が密着せず剥がれやすくなります。
また、塗料を塗った後、乾燥していないのに塗装したり、塗料メーカーが指定する乾燥時間を守らずに早めたりした場合も発生しやすくなります。可能性があります。
塗膜の膨れ
高圧洗浄が不十分な状態で塗装を何度も重ねると、重なった層にカビが発生してしまい、塗膜が膨れてしまいます。
下地を塗った後の乾燥時間が十分でない場合も、塗装により隙間に閉じ込められた空気や水蒸気が、気温が高い夏場に膨張して、塗膜の膨れが発生します。
サビの発生
サビは水分と金属が触れ合い酸化することで発生します。
ケレン作業が不十分でサビが残っていたり、防サビ剤がきちんと塗布されていない場合にサビが再発する可能性があります。
まとめ

外壁塗装・屋根塗装において上塗り塗料の性能を最大限に活かす為には、下地処理が必要不可欠であることが分かっていただけたでしょうか。
下地処理には高圧洗浄やコーキング補修、ケレン作業などがあり、それぞれ役割や費用が異なります。
外壁材や劣化の状況によっても下地処理の仕方は違いますが、どんな形であってもきちんと下地処理を行うことが大切です。
ただし、いくらこちら下地処理の大切さを理解しても、施工業者がしっかり作業してくれないと意味がありません。
下地処理は、職人の経験や技術力、進化する素材や塗料の事を常に把握していなければ適した作業が行うことができないので、現状に合わせて丁寧に下地処理してくれる業者を選びましょう。
マルスギではこの作業を何よりも重要視しています。
丁寧に下地処理をする事で塗料の耐用年数を伸ばす事はできませんが、塗料の性能を最大限に活かす事はできるのです。
外壁塗装・屋根塗装の下地処理も浜松市のマルスギにおまかせください

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