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外壁塗装の3回塗り「下塗り」の役割とは

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下塗り塗装は外壁塗装に必要不可欠な存在

外壁塗装というのは3回塗りが基本で、1回目を下塗り、2回目を中塗り、3回目上塗りと言います。
これは、ただ3回重ねて塗っているのではありません。それぞれにきちんと違った役割があるのです。
これから3回に分けて、「下塗り」「中塗り」「上塗り」の役割をひとつずつ、じっくりと説明していこうと思います。
1回目は「下塗り」ついて、詳しく紹介します!
 

外壁塗装における下塗りとは

下塗りとは、外壁塗装の際、最初に塗る工程のことです。
下塗りの工程は、高圧洗浄やひび割れなどの補修をした後に行います。中塗り・上塗りで使う塗料は基本的に同じ塗料を2回塗装しますが、下塗りは対象物により下塗り用塗料を使い分けて塗装します。
下塗り塗料は主に乳白色や透明な色をしています。

外壁塗装の主な流れ

足場組立
飛散防止シート張り
高圧洗浄
下地処理(補修、シーリング工事など)
養生
屋根下塗り
屋根縁切り(タスペーサー工法
外壁下塗り←今回はこちらの工程!
屋根中塗り
屋根上塗り
外壁中塗り
外壁上塗り
付帯部塗装
足場解体、清掃
【参考記事】
>>外壁塗装の流れ
 

下塗りの役割

下塗り塗料は、いろいろな役割を持っています。それらは全て、外壁塗装においてとても重要な役割なのです。
そんな下塗り塗料の主な性能をご紹介します。

外壁と中塗り・上塗り塗料の密着性を高める

下塗り用塗料には、塗装面と中塗り・上塗り塗料の密着性を高める接着剤のような役割があります。
実は、中塗り・上塗り塗料は密着力が弱く、塗装面にそのまま塗料を塗ったとしても、すぐに剥がれてしまいます。

下塗り用塗料を使い密着性が高めることで、中塗り・上塗り塗装が剥がれにくくなり、塗料本来の性能や耐久性を発揮することができるようになります。

塗料が外壁に吸い込まれるのを防ぐ

下塗り用塗料には、傷んだ塗装面に塗料が吸い込まれるの防ぐという役割があります。

新築から10年以上経った外壁は大小さまざまなひび割れや欠損があります。そこにそのまま塗料を塗ってしまうと、スポンジのように塗料を吸い込んでしまうため、塗料の性能を十分に発揮するために必要な「厚み」をつけることができなくなってしまいます。
その結果、塗装面に色むらが発生してしまい見栄えが悪くなるだけではなく、塗料本来の性能や耐久性を発揮することができなくなってしまうのです。

そこで、下塗り塗料を塗布することで、塗料が吸い込まれるのを防ぎ、美しい仕上がりすることができるのです。

ただし、下塗り塗料の量が不十分だと、下塗り塗料が外壁に吸い込まれてしまい、その効果を十分に得ることができません。塗装面の吸い込みが多い場合や、1回の下塗りで吸い込みが抑えられない場合は、下塗りを2回塗るなどの対策が必要になります。

塗料の機能をアップさせる

中塗り・上塗り塗料と同様に、下塗り塗料にも様々な機能を持つものがあります。代表的な機能は、「下地の表面を固める」「防カビ」「防サビ」や太陽熱を効果的に反射する「遮熱機能」などです。
住まいの状態や環境に合った下塗り塗料を組み合わせることで、塗装の効果を大幅に上げることが可能になります。

下地の色を隠して仕上がりをきれいにする

下塗り塗料の中には、既存の外壁の色を隠す「隠ぺい性」の機能があるものがあります。
例えば、濃い色から淡い色に塗り替える場合、もとの外壁の色が透けてしまって、イメージした色にならない場合があります。そんなときに、この「隠ぺい性」の機能をもつ下塗り塗料を塗ることで、より美しい仕上がりにすることができるのです。
 

用途によって変わる下塗り用塗料の種類

下塗りは塗装する下地や中塗り・上塗り塗料により下塗り用塗料を使い分けて塗装します。

例えば、鋼製の壁であれば下塗りは錆止め、セメントと木片などが主材の窯業系(ようぎょうけい)サイディングであれば下地を止めて隠ぺい力が高い下塗り用塗料、モルタルの下地の場合は、割れやヒビに強くなる下地強化剤を使用します。

せっかく上塗りで高価な塗料を使っても、その性能を発揮できなければ意味がありませんよね。
美観や耐久性を保つためにもの下塗りの工程はしっかり行う必要があります。
下塗りは適正な塗料を使用し、適正な量を適正に塗布することが非常に大切なのです。

シーラー

シーラーは、密着性を高めることに加え、塗料の吸い込みを防ぐことができる下塗り用塗料です。
シーラーは大きく分けて「水性タイプ」と「油性(溶剤)タイプ」の2種類があります。水性タイプのシーラーは「エマルション型シーラー」とも呼ばれていて、最も使用されています。しかし、コンクリート、モルタル、石膏ボードなどの限定された下地材でしか使用できなため、それ以外の下地材の場合には、油性(溶剤)タイプのシーラーを使用します。
油性(溶剤)タイプのシーラーは、水性タイプに比べ密着力や浸透性が高いため、劣化が激しい下地に使われることが多く、下地材の強度を高めることができます。

プライマー

プライマーは、基本的にはシーラーと同じ役割を持つ下塗り用塗料で、違いは明確に定義づけられているわけではありません。プライマーも、シーラーと同様に密着効果を高め、下地への吸い込みを止める働きがあります。
様々な材質に対応していて、プライマーとして販売されている商品の中には、錆止めの効果を持つものがあるため、金属下地にしようするというのが一般的です。
ただし、プライマーにはサビ落としの効果はないので、下塗りをする前に下地材に発生したサビを除去してから、塗装する必要があります。

フィラー

フィラーとは、サラサラした液体のシーラーやプライマーに比べ、ドロドロとした材質の粉分を含んだ塗料です。
フィラーは基本的には、凹凸の模様がある下地材に用いられることが多く、凹凸の激しい下地を平らに均したり、外壁に発生したひび割れが浮き出ないように覆ったりする役割をもつ下塗り用塗料です。
また、粘り気のある材質なので、外壁の表面に柄や模様をつけるためにフィラーを厚く塗ることもあります。

微弾性フィラー

微弾性フィラーとは、シーラーとフィラー両方の役割を持った下塗り塗料です。塗料の密着性を高め塗料の吸い込みを抑えることに加え、細かいひび割れや凹凸を平らに均すことができます。
硬いゴムのように伸縮性があるため、建物の動きに追従し、ひび割れが起こりにくいという特徴があります。ひび割れからの水の侵入を防ぐことができるため、モルタルなどのひび割れが起きやすい下地材によく使われます。

バインダー

バインダーとは、基本的にはシーラーやプライマーと同じ役割を持つ下塗り用塗料です。
シーラーは、吸い込みが激しい下地材に使用されることが多いですが、バインダーは、シーラーとは反対の、劣化が少なく塗料の吸い込みが少ない下地材に使用されます。
新築工事で使用されることが多く、築10年以上が経過してからの外壁塗装で採用されることはほとんどありません。
 

下塗り塗料を選ぶポイント

下塗り塗料には本当にたくさんの種類があります。
下記のようなポイントを押さえた、それぞれのお住まいにあった下塗り塗料を選ぶことが大切です。
 ●中塗り・上塗り塗料との相性
 ●外壁材(下地)との相性
 ●既存の塗料との相性
 ●外壁の劣化状態
 ●下塗り塗料の色

下塗り塗料に相性があるので、仮に相性の良くない下塗り塗料を選んでしまうと、外壁塗装が早々に剝がれてしまうことも・・・。
特に「無機塗料・フッ素塗料・高弾性塗料」が塗装されている外壁に、相性の悪い塗料を塗ってしまうと不具合が生じやすいため注意が必要です。
 

代表的な下塗り塗料

浜松市の丸杉塗装で使用されている塗料を例にいくつかご紹介します。
下塗り塗料と仕上げ塗料は同メーカーの方が密着性等の相性が良く望ましいですが、その下地の経年劣化の補修・補強を最優先とし別メーカーとの組み合わせになる事もございます。

ファインパーフェクトシーラー(日本ペイント)

ファインパーフェクトシーラー
無機・有機ハイブリッド技術により開発された特殊エポキシ樹脂の効果により、従来のモルタル、コンクリート、木部、スレート屋根に加え、サイディングボードや鉄部等あらゆる素材に広く対応します。
下地に対して高い浸透性と含浸補強性を持つとともに、高い付着力が発現します。

水性パーフェクトシーラー(日本ペイント)

多用途 無機・有機ハイブリッド技術により開発された特殊樹脂の効果により、従来のモルタル、コンクリート、木部に加え、 各種サイディングボードを含めたあらゆる外壁素材に幅広く対応します。
浸透+高付着 各種下地に対して高い浸透性と含浸補強性能を持つとともに、高い付着力が発現します。
水性パーフェクトシーラーは窯業系サイディングボードの種類・表面の活性状態に付着性が左右されにくく、各種外壁材に対応可能です。

水性カチオンシーラー(日本ペイント)

水性カチオンシーラー
下塗りの適用範囲が広い、密着力に優れたカチオン系のシーラーです。
耐アルカリ性、付着性に優れています。
非危険物なので取り扱いやすく安全です。
当社弾性仕上げ材の下塗りとして使用できます。

水性ミラクシーラーエコ(エスケー化研)

水性ミラクシーラーエコ
­各種旧塗膜や、各種水性仕上塗材(硬質、弾性)と強固に付着するため、新築、改装を問わず幅広く適応できます。
環境汚染物質をほとんど含まない安全配慮設計です。
­一液架橋システムにより、優れた耐水性、耐アルカリ性を示します。
­下地への浸透性に優れており、高いシール効果を発揮します。
­特殊設計により、下塗材から防かび・防藻機能を発揮することで、衛生的な環境を維持します。
­水性のため、火災や有機溶剤中毒の心配がなく、屋内外で安心して使用できます。

マイルドシーラーEPO(エスケー化研)

マイルドシーラーEPO
浸透・固着性が高く、下地の補強効果に優れています。
­強溶剤タイプと比較して臭気が低く、環境に優しい設計です。
­水分や炭酸ガスの浸入を防ぎ、セメントモルタルやコンクリートなどの中性化を防ぎます。
旧塗膜との密着性に優れています。
下塗り塗料は、適正下地と経年劣化の状態を見極めて、多種多様の中からそれぞれの家にあったものを選ぶ必要があります。
浜松市の丸杉塗装では、豊富な経験に基づき、丁寧な現地調査を行った上で最適な塗料を選定させていただきます!
 

後悔しない塗装工事のためには

残念ながら、外壁塗装は手抜き工事が発生しやすい工事だといわれています。
塗装の専門知識がない一般の方の場合、工程や材料の違いなどが分からす、どこで手抜き工事をされたか見抜けないからです。
安心して任せられる業者なのかどうかを見極めるために、以下のことを注意してください。

費用の安さや工期の短さで業者を選ぶのは危険

外壁塗装をする際は、複数の業者に見積もりをとり、内容を比べることはとてもおすすめです。
しかし、一番安い見積もりを出してきたという理由だけで業者を選ぶのは危険です。
外壁塗装は大きな工事で、それなりの材料や人が必要になります。
あまり安すぎたり、工期が短かったりする場合は、どこか手抜きをしていると考えた方が自然でしょう。
逆に、必要以上に高額な見積もりも要注意です。見積もり内容をきちんと詳しく説明できる業者を選びましょう。

建物の情報を確認しない業者は要注意

塗装工事を行う前に、築年数・メンテナンス歴に触れない業者も要注意です。
下塗り塗料は、仕上げ塗料以上に下地に密着していなければなりません。最適な塗料を選定するのに、お住まいの経年劣化や既存下地の状態を把握することは必須です。特に、以前どのような塗料で塗装メンテナンスを行ったのかは非常に重要な情報になります。
これらのことを知ろうとしない業者は、経験不足、知識不足と言えるでしょう。

外壁塗装のご相談は浜松市の丸杉塗装へ

建物の情報に興味がない、費用重視で話が進む、塗装工程に関して詳しい説明がない・・・
外壁塗装に少しでも不安を感じることがございましたら、お気軽に浜松市の丸杉塗装へご相談ください。
丸杉塗装は無料点検時にお客様のご希望やお悩みを伺い、お住まいの現状をしっかり確認させていただいた上で適切な下地調整や下塗り・仕上げ塗料をご提案させていただきます。

納得のいく塗装メンテナンスを行うために、疑問や不安はどんなささいなことでもお気軽にお申し付けください。一つ一つ丁寧にお答えさせていただきますのでご安心ください。
 

まとめ

下塗り塗装は外壁塗装に必要不可欠な存在です。
下塗りを正しく行わなければ、塗料本来の性能や耐久性を発揮することができず、塗装をしてもすぐに塗膜が剥がれてしまうなどの施工不良につながる可能性もあります。

下塗り用塗料には、塗装面と塗料の密着性を高め、塗料の吸い込みを防ぐ役割があり、塗装工事の中でも非常に重要な作業と言えます。
実際に塗装を依頼するときには、中塗り・上塗り用の塗料だけではなく、下塗りにはどのような塗料を使うのか確認しておくと安心ですよ。
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