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屋根塗装で使われる「タスペーサー」って何?

屋根塗装で使うタスペーサーとは?

目次

1. 屋根塗装で使われる「タスペーサー」って何?

 1-1 屋根塗装の際に行う「縁切り」とは

 1-2 「タスペーサー」は縁切り作業の救世主

2. タスペーサーのメリット

 2-1 施工時間の短縮

 2-2 人件費の削減

 2-3 屋根が汚れず、仕上がりがきれいになる

 2-4 塗装後に隙間が埋まることがない

3. タスペーサーのデメリット

 3-1 屋根材が割れる可能性がある

 3-2 職人に十分な知識が必要

 3-3 使用できる屋根が限られている

4. タスペーサーの種類について

 4-1 タスペーサー01の特徴

 4-2 タスペーサー02の特徴

5. タスペーサーはどんな屋根に使用できる?

 5-1 タスペーサーが使用できる屋根

 5-2 タスペーサーが使用できない屋根

6. タスペーサーや縁切りが必要なケース

 6-1 隙間が小さく埋まりかけている

 6-2 水性塗料を使った屋根塗装

7. タスペーサーや縁切りが不要なケース

 7-1 油性塗料を使った屋根塗装

 7-2 4ミリ以上の隙間がある場合

8. タスペーサーの施工方法

 8-1 シングル工法とダブル工法

 8-2 タスペーサーを取り付けるタイミングと条件

9. タスペーサーを使用する際の注意点

 9-1 取付前に屋根の状態を確認する

 9-2 使用できる屋根材かどうか確認する

10. タスペーサーについてまとめ

11. 最後に

 

屋根塗装で使われる「タスペーサー」って何?

タスペーサー
「タスペーサー」
あまり聞き慣れない言葉ですよね。
屋根塗装の見積もりを業者に依頼したことのある方は、そこで目にしたことがあるかもしれません。

「タスペーサー」とは、屋根塗装の際に行う「縁切り」作業に使用するものです。
屋根塗装をする際に、屋根材の隙間に塗料が入り込んでしまわないようにするために、
設置される道具なのです。

では、そもそも「縁切り」とは何なのでしょうか。

屋根塗装の際に行う「縁切り」とは

「縁切り」とは、屋根材同士の間に隙間を作る工程のことです。

雨水は・強風時・大雨など想定外の雨が降ったときには構造上屋根材の下にも入り込むものです。
ですから入った雨水をどうやって排出するかが重要です。
実は、屋根は隙間なくつながっているのではなく、屋根材同士が隙間を持って重ね合わさっています。
こうなっていることで、雨水の通り道を確保しているのです。
しかし、屋根塗装をすると、屋根材同士の隙間に塗料が入り込み、雨水の通り道を塞いでしまうことがあります。そうなると雨水の逃げ場がなくなるので屋根下地の腐食、ひいては雨漏りに繋がるのです。

また、建物内の暖かい空気と冷たい外気により、屋根裏に結露が発生します。
縁切りで屋根に隙間を作らないと屋根裏で内部結露した水分がたまってしまい、中の断熱材や木材を腐らせてしまうのです。

そこで、従来の屋根塗装では「縁切り」という作業を塗装後に行っていました。
これは、屋根塗装後の一枚一枚引っ付いた屋根をカッター等で切っていくというとても地道な作業でした。

「タスペーサー」は縁切り作業の救世主

タスペーサー
縁切りはこんなにも大事な作業ですが、従来のカッターや皮スキなどを使った工法は地道で手間がかかる作業であり、問題点がいくつかありました。
そこで、タスペーサーを使うことで、手間のかかる縁切り作業を効率化できるようになり、様々な問題点が改善されたのです。
 

タスペーサーのメリット

施工時間の短縮

従来の方法で行う縁切りは、
上塗り後に職人が手作業で何百枚もの屋根材に作業をするので、手間も時間もかかって、施工期間も長くなっていました。
タスペーサーは、下塗りの段階から設置することが可能となっており、上塗りの後に作業を行う必要がなく、カッターによる縁切りよりもタスペーサーを挿入する方が施工時間を短縮できます。

従来の縁切りには、約1日程度必要ですが、タスペーサーであれば、約1時間〜2時間程度で施工が可能です。

人件費の削減

屋根の大きさによりますが、従来の縁切り作業は、2人で作業しても丸1日かかることが一般的でした。
しかし、タスペーサーを設置する方法なら、屋根材の隙間にタスペーサーを差し込むだけなので、1人で作業しても2時間ほどしかかかりません。
時間が短縮されると、一番コストがかかる人件費が安く済みます。
タスペーサーを使う場合には、道具の費用はかかってしまいますが、施工費用をトータルで考えるとコストを抑えることができます。

屋根が汚れず、仕上がりがきれいになる

従来の縁切りでは、塗装後に職人が屋根に登って、手作業で隙間を作る作業を行います。
その結果、足跡がついたり、塗装面が剥がれてしまうこともありました。
これに対して、タスペーサーは塗装前の段階で設置し、後から引き抜く必要がありませんので、足跡がつくこと傷がつくこともありません。
タスペーサーは、塗料との相性がよく、塗装がなじむため目立ちません。

塗装後に隙間が埋まることがない

従来の縁切りであれば、塗装の翌日に作業を行うのが一般的です。
しかし、この段階で塗料が十分に乾燥していない場合、十分な隙間が確保できず、一度作った隙間に塗料が流れてしまい、塗膜が密着してしまって、塞がれてしまうことがあります。

しかし、タスペーサーを使用すれば、塗装後まで一定の隙間が確保されます。
塗料の乾燥具合によって、縁切りの仕上がりが左右されない点もタスペーサーならではの魅力です。

 

タスペーサーのデメリット

タスペーサーはとても優れた道具であり、たくさんのメリットが得られます。
しかし、デメリットも存在するため、しっかりと良し悪しを把握することが大切です。

屋根材が割れる可能性がある

普通にメンテナンスを行っている場合にはあまりないことですが、タスペーサーを使用する際にスレートが劣化していると、設置段階で割れてしまうことがあります。
スレート屋根だからという理由で、劣化状況をあまりよく確認せずに採用してしまう業者もいますので、注意が必要です。
事前に、屋根の劣化の状態などを業者に相談したり、不安であれば複数の業者に見積もりなどをとることをオススメします。

丸杉塗装では、現地調査を行い、家の状態をしっかり確認してからご提案させていただいております。

職人に十分な知識が必要

業者や職人に十分な知識がない場合、タスペーサーの取り付け方法を誤ってしまう可能性があります。
野地板や屋根材の劣化に気付かず使用すると、屋根材が割れやすくなるので注意が必要です。
ひび割れを起こしたり屋根材が水を吸って膨らんだりしている場合に加えて、屋根材のメンテナンスを20年以上していない場合は、タスペーサーの設置をやめたほうがよいでしょう。
また、タスペーサーの設置数を間違えたり、正確な位置に取り付けないと十分な性能を発揮できなくなり、屋根材の破損や劣化、結露や雨漏りにつながる危険があります。

丸杉塗装では、専門の知識を持った職人が対応いたしますので、ご安心しておまかせください。

使用できる屋根が限られている

タスペーサーが使用できるのは「スレート屋根」のみです。
また、劣化が進んでいる場合には使うことができません。
 

タスペーサーの種類について

タスペーサーは、セイム株式会社が製造している部材であり、スレート屋根の重ね目に差し込むことで「縁切り」ができる道具のことです。

タスペーサー01の特徴

タスペーサー
Z型の構造になっているのが特徴で、構造上毛細管現象による浸水がおこりにくく、通気性も向上しています。
またバネのような構造になっていて、最大80㎏の負荷にも耐久可能です。
洗浄後に設置が可能で、カラーはブラックのみとなっています。

タスペーサー02の特徴

タスペーサー
スレート屋根自体の劣化が少ない場合に使われる事が多く、多くの屋根に対応していて、手で簡単に挿入することが可能です。
ブラックとブラウンの2色があります。

 

タスペーサーはどんな屋根に使用できる?

いいことだらけのタスペーサーですが、すべての屋根に使用できるわけではありません。
タスペーサーが使用できる屋根の種類について解説していきます。

タスペーサーが使用できる屋根

タスペーサーが使用できるのは、平板スレート屋根のみです。スレート屋根の屋根材の種類である「コロニアル」「カラーベスト」 などがあてはまります。
ただし、平板スレート屋根のすべてにタスペーサーが必要というわけではありません。
屋根の隙間が4ミリ以上確保できる場合にはそもそも縁切り作業が必要ないため、タスペーサーを使用する必要もありません。

タスペーサーが使用できない屋根

以下の種類の屋根材では、タスペーサーを使用できません。
 ・セメント瓦屋根
 ・ 粘土瓦屋根
 ・ ガルバリウム鋼板屋根
 ・ トタン屋根
 ・ 銅板屋根
瓦のような屋根材はそもそも塗り直し自体が必要ないため、縁切りやタスペーサーも必要ありません。

スレート屋根であっても、以下のような場合は使用ができません。
 ・ 屋根材が割れている場合
 ・ 劣化が激しい場合
 ・ 水を吸っている場合
 ・ 屋根材を交換せずに20年以上経っている場合
 ・ 野地板の状態が悪い場合
 ・ アスベストが含まれている屋根の場合
 

タスペーサーや縁切りが必要なケース

隙間が小さく埋まりかけている

屋根材と屋根材の隙間が狭く、なおかつ埋まりかけている場合はタスペーサーや縁切り作業が必要になります。
こうした場合は塗装した塗料によって屋根材と屋根材の間がふさがりやすく、隙間を作らないと雨漏りや結露しやすくなるからです。

水性塗料を使った屋根塗装

有機溶剤にはシンナー特有の悪臭や刺激臭がするため、安全性や快適さのために水性塗料を選ぶ方もいます。
ただ、水性塗料は垂れやすく屋根材の隙間を埋めやすいため、タスペーサーがあったほうがよいでしょう。
 

タスペーサーや縁切りが不要なケース

屋根塗装においては、タスペーサーや縁切り作業が必要でない場合もあります。
悪質な業者の中には、必要のない作業をプラスして工事費を多くとるところもあります。逆に、あまり知識のない業者だと、必要な場合にもかかわらずタスペーサーの項目がないこともあります。
どのようなときに必要で、どのようなときに必要ではないのかを理解して見積もりを確認すると、信頼できる業者かの判断につながります。

油性塗料を使った屋根塗装

水性塗料と違い、油性塗料を使った屋根塗装では屋根材の隙間が埋まりにくいので、タスペーサーや縁切りは不要です。

4ミリ以上の隙間がある場合

4ミリ以上の隙間がすでにある場合にはタスペーサーは不要です。隙間が広いためタスペーサー自体を挿入しても固定されず落ちてきます。
同じ1軒の家においても、すべての屋根にタスペーサーが必要だとは限りません。
例えば、太陽が良く当たる方角の屋根は反ってくるので自然と隙間が空き、タスペーサーは不要ですが、他の方角の屋根は隙間がないのでタスペーサーが必要だということがあります。

 

タスペーサーの施工方法

タスペーサー
スレート系屋根で屋根材の隙間が狭く、なおかつ水性塗料を使用して屋根塗装をおこなう場合には、タスペーサーを使うと作業時間と人件費をカットすることができます。

ただし、正しい施工方法で設置しなければ施工不良につながります。
悪質な業者に騙されないためにも、正しい施工方法を確認しておきましょう。

シングル工法とダブル工法

タスペーサーの取り付け方は、シングル工法とダブル工法の2種類があり、「屋根材の幅」によって取り付ける間隔が変わります。 

シングル工法
屋根材1つに対してタスペーサーを1つ設置。屋根材の幅が60cmの場合に、
どちらの片側10~15cmのところに1箇所取り付ける。

ダブル工法
屋根材1つに対してタスペーサーを2つ設置。屋根材の幅が90cmの場合に、
両端から10~15cmのところに2箇所取り付ける。

タスペーサーを取り付けるタイミングと条件

タスペーサーを取り付けるタイミングは下塗りを乾燥させた後が一般的です。
ただし、タスペーサー01の場合、屋根の高圧洗浄後でも取り付けが可能です。

屋根の角度が約17度以上、隙間は2~3ミリの場合のみ使用が可能で、4ミリ以上ある場合はタスペーサーは不要です。
上記の点を守らなければ、タスペーサーが途中で抜けたり屋根材が割れたりするので注意しなければなりません。

 

タスペーサーを使用する際の注意点

ここまで見てきたように、タスペーサーを誤って使用するとさまざまなトラブルが起こる可能性があります。
こうしたトラブルを防ぐために、タスペーサーを使用するにあたって知っておきたい注意点をご紹介します。

取付前に屋根の状態を確認する

まずは、屋根材の状態をしっかりと確認することが大切です。目視でひび割れなどが確認できなかったとしても、野地板が腐食を起こしたり傷んだりしていることもあります。

依頼した塗装業者が、屋根材や下地の劣化状態をきちんとチェックしたか、確認してみましょう。

使用できる屋根材かどうか確認する

タスペーサーが使用できるのはスレート屋根のみですので、ご自宅の屋根材の種類をしっかり確認しましょう。
また、人体に有害なアスベストは現在では屋根材などへの使用が禁止されていますが、禁止前に販売されていた屋根材にはアスベストが含まれている可能性があります。ご自宅の屋根材にアスベストが含まれていないかも業者に調査してもらうといいでしょう。
アスベストを含む屋根材が破損するとアスベストが飛散し、健康被害を招くことになるので注意が必要です。
 

タスペーサーについてまとめ

今回は、屋根塗装で活躍してくれるアイテム「タスペーサー」についてご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
タスペーサーとは何?どんな目的があるの?
なんて思われていた方は解決できましたか?

タスペーサーはスレート屋根にとっては、もはや必須の道具とも言えます。
タスペーサーを使用すれば手作業でひとつひとつ縁切りをおこなう必要がなくなるため、塗り替えが短期間で終わる上に人件費も削減できます。
しかし、すべての屋根にタスペーサーが使えるわけではありません。
屋根材の種類や劣化症状などによってはタスペーサーが使用できない場合もありますし、取り付け方法を誤るとかえって屋根材の破損を招いてしまうことになりかねません。

タスペーサーは普段の生活では馴染みのない物ですが、依頼者側が必要性や費用相場、どのようなタイミングで設置するのかなどを把握しておくことで、信頼できる業者を見つけやすくなります。
屋根の塗り替え工事にあたっては信頼できる優良業者を見つけ、タスペーサーの設置が可能かどうかを確認してみてください。

ぜひ今回の記事を参考に、納得できる屋根塗装を行ってくださいね。
 

最後に

浜松市にある丸杉塗装では、経験豊富なスタッフ陣が丁寧に施工&アフターケアを行っています。
どんなに小さなご相談でも無料で受け付けております。
また、現地調査なども無料で訪問させていただいています。

ご相談や、お見積もりに関しては、お電話もしくは当サイトのお問い合わせフォームよりお受けしております。
初めて外壁塗装・屋根塗装を行うという方や、業者選びで迷っている方は、まずは気軽にお問い合わせください!
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