下塗り塗料のシーラー・プライマー・フィラーってなに?
下塗り塗装は外壁塗装の要
外壁や屋根塗装を検討する際、どのような材料を使用しているのか、どのような違いがあるのか気になりますよね?
一般的に、下塗り・中塗り・上塗りの3工程で進めていく塗装作業は、いずれも省くことができない重要な役割があります。
中塗りや上塗りが綺麗に仕上がるためには、下塗り作業が重要です。
「シーラー」は下塗り作業で使う塗料ですが、どのような特徴があるのでしょうか。また、シーラーと同様に、下塗り塗料にはプライマーやフィラーがあります。
シーラーってどんな役割があるの?
シーラー・プライマー・フィラーの違いはなに?
今回はシーラーの役割やシーラー・プライマー・フィラーの違い、重要性などについて詳しく解説していきます!
目次
1. 下塗り塗料とは
1-1 シーラーとは?
1-2 プライマーとは?
1-3 フィラーとは?
3. シーラーの役割
3-1 塗装面と塗料との密着性を高める
3-2 塗料の吸い込みを防ぐ
3-3 塗装面の下地を補強する
3-4 塗装の効果を発揮させる
3-5 仕上げ塗料の発色を良くさせる
4. 塗装面の吸い込みに注意
5. シーラーの種類
5-1 水性タイプ
5-2 油性タイプ
5-3 様々な機能をもつシーラー
6. シーラーの重要性
6-1 シーラーを使わないと・・・
6-2 適切な塗装・適切な塗料選び
下塗り塗料とは
塗装工事は一般的に下塗り・中塗り・上塗りと3回の工程に分けられます。
下塗り塗料とは、外壁材や屋根材などの塗装面に一番最初に塗る塗料のことです。
塗装をするときは、中塗り・上塗りの密着性を良くするために塗装面の下地処理をする必要があります。
この下地処理で使用されるのが下塗り塗料で、塗装面を整えるための塗料です。
代表的なものではシーラーとプライマー、フィラーがあります。
シーラーとは?
「シーラー」は「seal」=「シールする・接着する・覆い隠す・塞ぐ」という英語が語源になっている用語で、塗装面の細かいひび割れを補修したり、塗装面が上塗り材を吸い込むことを抑制したりする役割を持ちます。
コンクリート面や石膏ボード面、モルタル面など、さまざまな種類の塗装面に対して施工できます。
シーラーは、下地の素材・状態・使用する仕上げ塗料に合わせて適切なタイプを使用することが大切です。
プライマーとは?
プライマーは「primary」=「最初の」という英語が語源になっている用語で、「最初に塗る塗料」という意味があります。なので、下塗り塗料のことを総称して「プライマー」と言います。
プライマーの主な役割は、塗装面と上塗り塗料との密着性を高めることで、錆を防ぐ「防錆プライマー」など、
様々な機能に対応した種類があります。
フィラーとは?
フィラーは「filler」=「詰め物・埋めるもの」という英語が語源になっている用語で、モルタル外壁の凸凹を埋め平らにならしたり、ヘアークラック(ひび割れ)などを補修する際に使用します。
フィラーはモルタル外壁に使用するので、サイディングには使いません。
また、シーラーとフィラー両方の機能を兼ね揃えた「微弾性フィラー」と呼ばれるものもあります。
以前に比べて、密着性の高い製品も増えてきました。
フィラーは水性タイプしかなく、厚く塗らなくてはならないため、「砂骨(さこつ)ローラー」という塗布量が多くなるローラーを使います。
鎖骨ローラー
「プライマー」と「シーラー」の違いは?
シーラーとプライマーで、語源が異なり、本来の役割はそれぞれ違います。
プライマーは塗装面に塗布して機能を持たせ、シーラーは下地に吸い込ませて機能性を持たせる違いがあるといわれています。また、人によっては薄く塗るのがシーラー、厚く塗るのがプライマーとか、水性はシーラー、溶剤はプライマーと考えている人もいますが、実は正しい定義はありません。
最近はシーラー・プライマーは同じものとして扱われているケースが多く、あまり区別なく扱われています。
いずれにしても塗装を行う際に、塗装を長持ちし綺麗な状態に仕上げる為にも下塗り塗装は必ず必要となります。劣化状況や塗装する建材、中塗り・上塗り塗料によって、適している方を判断して用いることが重要なのです。
以下、この記事ではシーラーとプライマーをまとめて「シーラー」と書いていきます。
シーラーの役割
塗装面と塗料との密着性を高める
外壁塗装工事や屋根塗装工事を行うとき、塗装面と仕上げ塗料の接着が悪いと、塗膜が剥がれたり、色ムラが発生する原因になります。
外壁や屋根は、経年劣化や様々な要因によってひび割れが発生することも多く、そのまま新しい塗料を重ねても綺麗に仕上がりません。シーラーを先に塗ることで塗装面が均一に整えられて、接着剤のような役割をはたして、塗装面と仕上げ塗料との密着性が高めることができます。
外壁や屋根は、経年劣化や様々な要因によってひび割れが発生することも多く、そのまま新しい塗料を重ねても綺麗に仕上がりません。シーラーを先に塗ることで塗装面が均一に整えられて、接着剤のような役割をはたして、塗装面と仕上げ塗料との密着性が高めることができます。
高圧洗浄や下処理をきちんと行い、シーラーを塗装し下地を整えることで、ようやく美しい仕上がりの塗装ができるのです。
塗料の吸い込みを防ぐ
外壁材には、塗料を吸い込もうとする性質があります。 シーラーを塗装せずに、いきなり中塗りや上塗り塗料を重ねると塗料を下地が吸い込んでしまうのです。そうすると、塗膜を形成する樹脂が吸い込まれていき、表面に顔料だけが残る状態となって、色むらが生じてしまいます。これでは、思いえがいたデザインとは程遠くなってしまうでしょう。
また、吸い込みが発生すると、施工に必要な塗料が足りなくなるという事態も起こります。中塗り・上塗りを塗装する際に一定の厚みを出すことができず、以前の外壁の色が透けて見えてしまうなんてことも。
シーラーはサラサラとして粘り気がないのが一般的です。シーラーを最初に塗って吸収させることで、中塗り・上塗り塗料の吸い込みを防ぐことができます。
塗装面に傷みがあるほど、塗料の吸収率は高くなるため、必要に合わせてシーラーを2度塗装する場合もあります。
塗装面の下地を補強する
塗装面となる外壁材や屋根材は、住宅状況や環境、経年によってどうしても劣化してしまいます。シーラーは下地の中に浸透していくので、劣化した下地を補強する役割もあります。
外壁塗装というと、やはり仕上げ塗料の色や機能ばかりに注目してしまいがちですが、耐久性を維持するには下塗り塗装はとても大切な工程です。
シーラーは塗装面の劣化状況により適した種類が変わってくるので、外壁塗装工事の際にはどのタイプのシーラーが向いているのか見極める必要があります。
外壁塗装というと、やはり仕上げ塗料の色や機能ばかりに注目してしまいがちですが、耐久性を維持するには下塗り塗装はとても大切な工程です。
シーラーは塗装面の劣化状況により適した種類が変わってくるので、外壁塗装工事の際にはどのタイプのシーラーが向いているのか見極める必要があります。
浜松市の丸杉塗装は豊富な経験と知識がありますので、自信をもって皆様のお住まいに合ったご提案をさせていただきます!
塗装の効果を発揮させる
外壁や屋根塗装で使用する塗料には、 耐久性や耐候性、低汚染性、防カビ性などの様々な性能が含まれています。いずれも住宅を守るために欠かせない性能で、 中塗りや上塗り塗料だけでなく、下塗り塗料にもこのような性能が備わっています。
このような効果を最大限に発揮させるためには、下地材や下地部分の状況、上塗りに合うものを選ぶことが重要です。正しい材料を使用し、丁寧に施工することで塗料の効果を活かした、安心・安全の丈夫な家を作ることができます。
仕上げ塗料の発色を良くさせる
下塗りの多くは、ホワイトカラーを使用しています。 最後の仕上げとなる上塗りが、美観を決める重要な工程になりますので、ホワイトカラーのシーラーを使用することで、上塗り塗料の発色が良くなって美しく仕上げることができます。
反対に、下塗りを省いたり適当に行ってしまうと、色ムラが発生しやすくなってしまいます。
より鮮やかで美しい色を映すためには、やはり下塗り塗装がとても重要なのです。
塗装面の吸い込みに注意
シーラーは、外壁材や屋根材などの塗装面に一番最初に塗るもので、その後に塗る中塗り・上塗りと塗装面の密着性を高める役割があります。そのことから、シーラーはよく下塗りと言われます。
実は上塗り材には密着性はありません。シーラーが両面テープのような役割を果たしているのです。
また、塗装面にシーラーを吸収させることで、塗装面の吸い込みを止めて、中塗り・上塗り塗料が吸い込まれることを防いでいます。
そこで注意が必要なのは、痛んでいる塗装面を塗装するときです。
傷んでいる塗膜面はより塗料を吸い込んでしまうので、シーラーをたくさん吸収させないと、吸い込みを止めることができません。この場合、通常1回だけ塗るところを2回、3回と塗る必要があります。
もし、吸い込みが止まらない状態で中塗りしてしまうと、表面にシーラーがない状態で塗装するようなものなので、密着性が悪くなり耐久性が落ちたり、艶がある塗料を使っているのに艶が出なかったりと初期不良になる可能性がでてきてしまいます。
どんなに良い塗料を使っても、シーラーをしっかり塗らないと効果を発揮することができないのです。
シーラーの種類
シーラーにも水性と油性タイプの塗料があります。
どちらを選ぶかは劣化の状況や前回の塗料などよって変わります。劣化が少ない場合は水性、劣化が激しい場合には油性タイプを使うことが多いですね。
水性の上塗り塗料は、油性シーラーの上に塗っても問題はありません。
水性タイプ
水性タイプは、下地に浸透したあとにシーラー内の水分が蒸発して塗膜を形成します。浸透性は低いので、劣化が激しい吸収性が高い下地だと、吸い込みが悪く補強効果も低くなる傾向があります。
そのため、水性タイプは劣化が少ない下地に使用するとよいでしょう。また、臭いが少ないため室内塗装にも適しているのが特徴です。
塗装工事を行う際は、シーラーと同じタイプの上塗塗料を使うのが基本となります。ですので、水性タイプのシーラーの場合は上塗塗料も水性塗料を一緒に使うのが一般的です。ただし、商品によっては油性塗料が使える場合もありますので、気になる方は業者に相談してみてください。
油性タイプ
油性タイプは溶剤シーラーとも呼ばれ、シーラーに含まれた溶剤が揮発して塗膜を形成します。
水性タイプよりも浸透性が高く、よく吸い込むので補強効果に優れています。そのため、劣化の激しい塗装面にも向いていて、乾燥時間も下地の状態や環境によって変わりますが、おおむね30~60分と短いのが特徴です。
水性タイプよりも浸透性が高く、よく吸い込むので補強効果に優れています。そのため、劣化の激しい塗装面にも向いていて、乾燥時間も下地の状態や環境によって変わりますが、おおむね30~60分と短いのが特徴です。
臭いが強く、施工の際は換気するなどの工夫が必要になります。
様々な機能をもつシーラー
● ヤニ止めシーラー
その名の通り、タバコのヤニや雨染みなどのシミを抑えるシーラーです。
その名の通り、タバコのヤニや雨染みなどのシミを抑えるシーラーです。
浸透性、固着性に優れた下塗り塗料で、内壁や天井の塗り替えによく使用されます。さまざまな下地へ使用でき、カラーは透明タイプとホワイトタイプがあります。
● カチオンシーラー
カチオンシーラーは、外壁・内壁どちらにも使用できる下地塗料です。
カチオンシーラーは、外壁・内壁どちらにも使用できる下地塗料です。
浸透性・密着性・経済性に優れていて、適用範囲が広いのが特徴です。
薄い塗膜を作る「造膜型」と下地内部に浸透する「浸透型」があり、カラーも透明タイプとホワイトタイプがあります。
ただし、上塗り塗料に強溶剤型塗料は使うことができません。
● コンクリート強化シーラー
コンクリート強化シーラーは、コンクリートやモルタルの表面を固めて塗料の吸い込みを抑え、補強する下地塗料です。
コンクリート強化シーラーは、コンクリートやモルタルの表面を固めて塗料の吸い込みを抑え、補強する下地塗料です。
耐久性に優れていて、粉塵やホコリの発生を予防することができます。
シーラーの重要性
シーラーを使わないと・・・
ここまで述べてきたように、シーラーには重要な役割があります。
もし、シーラーを使用せずに仕上げ塗料を塗ってしまったら、せっかく機能性や耐久性の高い仕上げ塗料を使っても、その性能が十分に発揮できなくなってしまいます。
シーラーを使わないと・・・
・ 仕上げ塗料が下地に吸い込まれて無駄にしてしまう
シーラーを使わないと・・・
・ 仕上げ塗料が下地に吸い込まれて無駄にしてしまう
・ 塗りムラが発生してしまう
・ 密着力が低下してすぐに剥がれてしまう
これらの問題を起こさないために、シーラーを必要な場所にはきちんと塗って、下地を整えましょう。
・ 密着力が低下してすぐに剥がれてしまう
これらの問題を起こさないために、シーラーを必要な場所にはきちんと塗って、下地を整えましょう。
適切な塗装・適切な塗料選び
塗装工事では、何度も言っていますが、下地調整からしっかりと施工することが大切です。
下地調整ができていないと、たとえ見た目ではきれいな仕上がりであっても、仕上げ塗料の機能が活かしきれず、耐久性などに影響を与える可能性があります。
住宅の美観を保ち長持ちさせるためにも、最適な塗装や塗料選びができる信頼のある塗装業者を選んでくださいね。
住宅の美観を保ち長持ちさせるためにも、最適な塗装や塗料選びができる信頼のある塗装業者を選んでくださいね。
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