外壁リフォームは「塗装」と「張り替え」どっちがいいの?
外壁リフォームの選択肢は3つあります
外壁の劣化が目立ってきたら、まず外壁塗装を考えますよね。
実は、外壁リフォームは「塗装」以外にも選択肢があることをご存じでしょうか?
外壁リフォームは、
①外壁塗装
②外壁カバー工法(重ね張り工事)
③外壁張り替え
の3つの方法が挙げられます。
では、それぞれどのような内容で、どのような違いあるのでしょう。
今回は外壁リフォームの方法ついて、費用やメリットデメリットなど、詳しく解説していきます!
目次
1. 外壁リフォームを行う目安
1-2 モルタル・タイル・ALC・トタンの耐用年数とメンテナンス時期
2-1 外壁塗装
2-2 外壁カバー工法(重ね張り工事)
2-3 外壁張り替え
3-1 外壁塗装の費用相場と耐久性
3-2 外壁カバー工法の費用相場と耐久性
3-3 外壁張り替えの費用相場と耐久性
5-1 外壁塗装のメリット
5-2 外壁塗装のデメリット
6-1 外壁カバー工法のメリット
6-2 外壁カバー工法のデメリット
7-1 外壁張り替えのメリット
7-2 外壁張り替えのデメリット
10. まとめ
外壁リフォームを行う目安
外壁リフォームをするタイミングは、外壁材の種類によって異なります。
今、最も採用されているサイディング外壁ですが、サイディングの種類によってもメンテナンスの時期は変わってきます。
サイディング外壁の耐用年数とメンテナンス時期
サイディングの種類 | 耐用年数 | メンテナンス時期 |
窯業系サイディング | 20〜40年 | 7〜10年 |
金属系サイディング | 20〜40年 | 10〜15年 |
木質系サイディング | 15〜40年 | 8〜12年 |
樹脂系サイディング | 25〜30年 | 10〜20年 |
サイディング外壁とは、工場で生産されるパネル状の外壁材のことで、サイディングボードとも呼ばれます。
以前はモルタル外壁が主流でしたが、 現在は戸建て住宅の約8割にサイディングが採用されるほど、主流になりました。
日本で主に使われているサイディングは、大きく4つの素材、「窯業系(ようぎょうけい) ・金属系・木質系・樹脂系」に分かれています。その中でも特に、窯業系と金属系の人気が高いです。
サイディング外壁は、基本的にどの素材でも耐用年数は長いですが、窯業系や木質系は比較的こまめにメンテナンスする必要があります。
この2種類はサイディング自体に防水性がないため、どちらも表面に塗られた塗料が劣化すると、サイディングが傷みやすくなるからです。
こまめに塗り直して防水性を維持することが大切なのです。
モルタル・タイル・ALC・トタンの耐用年数とメンテナンス時期
サイディングの種類 | 耐用年数 | メンテナンス時期 |
モルタル壁 | 約30年 | 8〜10年 |
タイル | 約40年 | 10年程度 |
ALCパネル | 約60年 | 10〜15年 |
トタン | 約10〜30年 | 5〜10年 |
外壁材にはサイディング以外にも、上記のような様々な素材があります。
ご自宅の外壁材の耐用年数とメンテナンス時期をチェックしてみましょう。
外壁リフォームの3つの方法
冒頭でもお伝えしましたが、外壁リフォームの方法は3種類あります。
ひとつずつ解説します。
外壁塗装
外壁塗装とは、外壁材に塗料を塗る施工方法のことです。
外壁塗装というと、色合いやデザインに目が行きがちですが、最も重要な役割は「風雨や紫外線などから外壁を保護すること」です。
塗装が剥がれてしまうと、そこから外壁自体が劣化していく可能性が高いです。
外壁の劣化が進むのは、外壁表面の防水性が低下しているからです。塗装すれば防水性が高まるため、塗膜の劣化が確認されたら、塗装によるメンテナンスで塗膜を復活させましょう。
特に、外壁材そのものに防水性がない場合は、定期的に塗装する必要があります。
外壁カバー工法(重ね張り工事)
外壁カバー工法とは、既存の外壁をそのまま残し、その上に新しい外壁材を張る施工方法のことです。
張り替え工事と比べると、古い外壁の撤去が不要なので費用や工期を抑えることができます。
外壁が二重になれば断熱性や遮音性も高まるため、暮らしの快適性も向上します。
外壁材の劣化が著しい、または外壁材自体の寿命が来ているなど、塗装によるメンテナンスで対応できない場合は、外壁カバー工法がおすすめです。
外壁張り替え
外壁張り替えとは、既存の外壁を撤去して新しい外壁材を設置する施工方法です。
この方法は、外壁材が新しくなるだけでなく外壁材の内側もメンテナンスできるので、劣化している部分を根本から解決することができます。
撤去費用や処分費用がかかるため、費用や工期はかかってしまいますが、長い目で見るとコストパフォーマンスに優れています。
外壁材の状態が悪く、内側にある下地や構造材まで劣化している場合は、外壁張り替えがおすすめです。
外壁リフォームの費用相場と耐久性
工法 | 施工費用 | 耐用年数 | 10年あたりの費用 |
外壁塗装 | 50~150万円 | 15年 | 約33~100万円 |
外壁カバー工法 | 110~220万円 | 30年 | 約36~73万円 |
外壁張り替え | 170~280万円 | 30年 | 約57~93万円 |
外壁材や塗料の種類で費用は変わってきますが、「外壁張り替え」は「外壁塗装」の倍以上のコストが掛かります。
また、10年単位で比較した場合、一般的な塗料であれば外壁塗装が費用が最も安くなります。
外壁塗装の費用相場と耐久性
外壁塗装の費用相場は、50〜150万円です。
塗装面積の広さや使用する塗料によって大きく変動します。
シリコン塗料やウレタン塗料は費用を抑えられる一方で耐用年数が短く、こまめな塗り替えが必要です。
フッ素塗料や無機塗料は高価ではあるものの耐久性が高く、長持ちするメリットがあります。
【参考記事】
>>外壁塗装の塗料の種類と選び方 外壁カバー工法の費用相場と耐久性
外壁カバー工法の費用相場は、110〜220万円です。
施工面積の広さや使用する外壁材によって費用は変動します。
また、平屋よりも2階建て・3階建てのほうが施工面積が広くなるため、その分足場の設置費用もかさみます。
外壁張り替えの費用相場と耐久性
外壁張替えの費用相場は、170万〜280万円です。
既存外壁や下地の撤去や処分が発生するため、塗装やカバー工法よりも費用が高くなる傾向にあります。
選ぶ外壁材や下地材によっても大きく左右されるのが特徴です。
外壁カバー工法は技術力がある業者へ依頼しましょう
3種類の外壁リフォームの方法で、外壁カバー工法を選択する場合は技術力の高い業者を選びましょう。
というのも、既存外壁の劣化が激しい場合は、せっかく新しく外壁材を被せても長持ちしませんので、外壁カバー工法をしても問題のない外壁かどうかチェックしてもらう必要があるのです。
さらに、外壁カバー工法は外壁が二重になればその分重量もアップするため、耐震性にも着目して外壁材を選定する必要があります。
また、後から内側の外壁に問題が出てくると、せっかく新しくした外壁材を剥がす必要があり、手間と修理費の負担が大きくなるため、長期に渡って支障がないと判断されなくてはなりません。
このように外壁カバー工法は、この工法が適しているかどうか、正確に見極めることが求められるのです。
専門的な知識と技術のある経験豊富な業者に依頼するようにしましょう。
外壁塗装のメリット・デメリット
外壁塗装のメリット
・施工費用が比較的安く、工期が短い
・塗料の種類によって、断熱・遮熱・防汚などの機能を付加できる
・外観のデザインを好きに変えられる
工期も短くてすむため、住みながら施工が可能です。
高機能の塗料もたくさん出ているので、希望に合わせて機能性塗料を選ぶことで、より長く快適に住むことができるようになります。
また、外壁塗装では新しい色に塗り替えたりツートンにしたりと、外観のデザインを変えられる楽しさがあります。
クリア塗料を使用すれば、既存のサイディングのデザインをそのまま活かすことも可能です。
外壁塗装のデメリット
・外壁の劣化が激しい場合はできない
・10~15年に1度のペースでメンテナンスが必要
外壁塗装のデメリットは、外壁の劣化状況によっては塗装できないことです。
ひび割れなどの劣化が複数箇所あったり雨水が浸入して下地にまで影響していたりする場合は、塗装を行ってもすぐに剥がれてきてしまうので、あまり意味がありません。
また、外壁に合わない塗料を使うと劣化を早まらせてしまう可能性もあります。
外壁カバー工法のメリット・デメリット
外壁カバー工法のメリット
窯業系サイディング
・耐久性・耐火性が高い
・デザインのバリエーションが豊富
窯業系サイディングを使って重ね張りすると、耐久性・耐火性の高い外壁に仕上がります。
窯業系サイディングはセメントを主原料としているため、レンガのように硬く、頑丈な外壁に仕上げられるのがメリットです。
デザインのバリエーションも豊富で、木目調などおしゃれな模様を取り入れた外観にすることも可能です。
金属系サイディング
・重量が軽いため外壁カバー工法に最適
・モダンでスタイリッシュな外観になる
・凍害に強い
金属系サイディングは軽量な外壁材のため、カバー工法に向いています。
耐久性や断熱性、遮音性に優れた素材のため、施工後の快適性が高まるでしょう。
また金属系サイディングにはその材質から、モダンでスタイリッシュな外観に仕上がります。
凍害にも強く、寒冷地でも採用できるのも大きなメリットです。
外壁カバー工法のデメリット
窯業系サイディング
・重量により耐震性が下がる恐れがある
・費用や工期がかかりやすい
窯業系サイディングで重ね張りすると、その重さで耐震性が下がる恐れがあります。
窯業系サイディングはモルタルで仕上げた外壁材のため、重量があります。外壁に重ねて張ると建物に負担がかかってしまうかもしれません。
また、他のサイディング材よりも費用や工期がかかりやすいのもデメリットの一つです。
金属系サイディング
・デサインのバリエーションが少ない
・傷がつきやすく、塩害に弱い
金属系サイディングはカバー工法に向いている一方で、窯業系サイディングと比べるとデサインのバリエーションが少ないのがデメリットです。
傷もつきやすく、塩害による影響を受ける素材のため、沿岸部での使用はおすすめしません。
外壁張り替えのメリット・デメリット
外壁張り替えのメリット
・施工時に外壁内部の防水シートや断熱材の補修ができる
・外壁材は新品になるので、新築のようになる
外壁張り替えの大きなメリットは、外壁を一新できることです。
既存外壁を撤去することで外壁材を新しくできるのはもちろん、下地まで交換できます。
断熱性や耐震性の補強も行えるため、長く住み続けるなら張り替えがおすすめです。
メンテナンス頻度も減らせ、長期的に見るとコストパフォーマンスがよいといえるでしょう。
外壁張り替えのデメリット
・他の工法と比べると費用が高い
・モルタル外壁はできない
外壁張り替えは外壁を一新できる一方で、高額になりやすいのがデメリットです。
既存外壁の撤去に加えて廃材処分も発生するため、外壁リフォームのなかで最も費用がかかります。
また、塗装で仕上げたモルタル外壁の場合は張り替えができないため注意してください。
外壁塗装と張り替えは目的が違う
外壁塗装と張り替えはそもそも目的が違います。
・外壁塗装は、サイディングの保護
・外壁の張り替えは、主に防水紙や下地を新設することが目的
外壁材の下には防水紙が張ってあり、壁内に侵入した水が染み込まないように防いでいます。
その防水紙も経年劣化で性能が落ちてくるため、防水紙を新しくする必要があります。
防水紙の耐用年数は20年ほどですが、グレードの高いものだとさらに長寿命なものもあります。
しかし、防水紙は外壁材で隠れてしまっているため、目視では確認できません。どんな防水紙が張ってあるかは建物の仕様書か図面を見て確認する必要があります。
もし、防水紙が劣化して水が染み込むようになっていたら、外壁塗装では直すことができません。
そのまま放置すると雨漏りを引き起こす恐れがありますので、外壁の張り替え工事を行うようにしてください。
外壁塗装と張り替えはどちらがいいの?
おすすめの工法は築年数で変わります
築年数が10〜20年の間でよほど激しく劣化していなければ、費用が安く抑えられる塗装だけで問題ありません。
しかし、築年数が20年までならそこまで外壁内部を心配する必要はありませんが、築年数が30年を超えてくると内部の劣化が進んでいると考えられますので、下地から改善できる外壁の張り替えが良いでしょう。
張り替えを行うと既存の外壁材とは異なる素材を採用できるので、建物全体の重量を減らしたい場合にも有効です。
耐震性を高めることに重点を置くなら、張り替えをおすすめしています。
また、下の表のように、劣化状況からも判断できます。
劣化状況 | リフォームの目的 | 適したリフォーム方法 |
塗膜の剥がれ チョーキングの発生 シーリングのひび割れ | 外壁の保護 | 外壁塗装 |
外壁材の反りや浮き 雨漏りしている 築30年以上経過している | 外壁材・下地の一新 | 外壁張り替え |
長く住み続けるなら塗装を定期的に行って、外壁の防水性を高めるのがおすすめです。
ただし、著しく劣化している場合は塗装でカバーするのが難しい場合もあるため、張り替えを検討するようにしましょう。
状況に応じたメンテナンスをしましょう
できるだけコストを抑えるには、外壁材や防水紙などの劣化具合を見て、適切な工事をすることが大切です。
例えば、防水紙や下地が傷んでいないのに外壁張り替え工事をするのはもったいないです。
逆に、防水紙が痛んでいるのに外壁塗装だけで済ませるのはおすすめしません。
安いからと外壁塗装で済ましたものの、防水紙の劣化が原因で雨漏りでもしてしまったら、塗装して間もないうちに外壁材を張り替えなければいけません。そうなってしまったら外壁塗装に加えて外壁材の張り替え工事の費用が加算されるため、かなりの出費になってしまいますよね。
必要のない工事、もしくは本来やらなければいけない工事を適切に判断して状態改善することが、結果的に最もコストを抑えることになりますよ。
外壁張り替え工事に確認申請は必要か
結論から言うと、平屋や木造2階建てなどの4号建築物を張り替える際は、基本的に確認申請は不要です。
4号建築物以外の建物の場合で外壁の半分以上(下地や構造部分も含む)変更する場合は、確認申請が必要になります。
ただし、外壁の仕上げ材のみ張り替える場合は申請しなくてもよいケースがあります。
申請の有無を独断するのは難しいため、不安な場合は確認申請について詳しい業者に相談してみましょう。
また、自治体の窓口で確認すると安心感が高まるので、こちらにも相談することをおすすめします。
まとめ
今回は外壁リフォームの方法ついてご紹介しました。
外壁リフォームは、「外壁塗装」「外壁カバー工法」「外壁張り替え」の3つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがありましたね。
それぞれの費用相場と耐用年数もお伝えしました。
外壁塗装は外壁の保護を、外壁材の張り替えは防水紙や下地を新設することを目的としています。
どの工法にするのかは、劣化状況や耐用年数に合わせて選ぶようにしましょう。
外壁材の劣化が軽度の場合は外壁塗装によるメンテナンスで対応できますが、著しく劣化している場合は外壁材の張り替えをおすすめしています。
最適な外壁のリフォーム方法がわからない場合は、専門業者に相談して提案してもらいましょう。
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