サイディングの種類とメリット・デメリットについて紹介!
2021年03月31日 17:33:04
デザイン性が高くおしゃれな外壁に仕上がると人気のサイディングですが、実は素材の違いに応じた種類があります。
代表的な種類が窯業系・金属系・樹脂系・木質系の4種類です。
素材の種類による質感やデザイン性が異なるだけでなく、機能性などにも違いがあります。
選ぶ際には価格や施工費用も異なりますが、サイディングは長く使っていくものだけにメンテナンスのしやすさやメンテナンス費用の違いも考慮することが大切です。
サイディングの種類の特徴とメリット、デメリットを確認していきましょう。
窯業(ようぎょう)系サイディング
特徴
窯業系サイディングはセメントに繊維状の原料を混ぜて型に流し、窯で高熱処理して成形されるボードです。
成形する際に窯を使うことから、窯業系と呼ばれています。
デザインのバリエーションが豊かで、コスト面でも比較的安価です。
そのため、国内においてはサイディングを用いている木造住宅の8割以上で窯業系が選ばれています。
メリット
・デザインのバリエーションが豊富
・耐火性に優れている
・軽量なのに耐久性が高い
デザインが豊かなうえ、リーズナブルな製品から高級品まで価格帯も幅広く、予算に応じて選びやすいです。
軽量で住宅に負担をかけにくい素材ながら、地震などで衝撃を受けても割れにくく耐久性にも優れています。
主原料となるセメントは燃えない材質なので耐火性に優れ、日本に多い木造住宅に適しています。
デメリット
・ランニングコストがかかる
・シーリングの打ち替えが必要
・ひびや割れが生じやすい
・夏場に熱くなりやすい
主原料となるのセメントは、耐火性能は高いものの、防水性能は劣っています。
そのため、外壁塗装を行って防水の役割を持たせています。
外壁塗装が劣化すると雨漏りリスクが高まるため、定期的な外壁塗装を行わなくてはなりません。
また、窯業系サイディングボードのつなぎ目やサッシ・ドアの周囲はシーリング剤を入れてすき間を埋めています。
シーリングの劣化による雨漏りを防ぐため、定期的な打ち替えが必要です。
そのため、メンテナンスのためのランニングコストがかかります。
窯業系サイディングは釘を打って固定する工法で貼り付けます。
そのため、建物の重量や地震の揺れなどで釘の周囲にひびや割れが生じやすいのがデメリットです。
また、赤外線の熱を蓄積しやすい特徴があるため、夏の暑さで外壁表面の温度が上がりやすく、夏場のエアコン効率が落ちる場合があります。
金属系サイディング
特徴
金属の薄板をボード状に成形し、表面に塗装を施し、裏側に断熱材を貼ったサイディングボードです。
金属系サイディングの中にも、さらに種類があり、国内の一般的な住宅においては、ガルバリウム鋼板を用いたものが主流です。
デザインが単調なため、あまり普及していませんでしたが、加工や塗装技術の進化で近年はデザインのバリエーションが増えてきました。
メリット
・軽量で住宅への負担が少ない
・既存の外壁に重ね張りできる
・防水性が高い
軽量素材のため、地震で揺れた際も住宅への負担が少ないです。
軽量で薄いので、既存の外壁に重ね張りするカバー工法で後からでも気軽に施工ができます。
金属素材なので水分を吸水せず、防水性に優れています。
デメリット
・水には弱い
・金属なのでサビやすい
防水性が高い一方で、水には弱く、サビやすい素材です。
サビないように表面にメッキ塗装が施されていますが、塗膜が劣化して防水性が薄れると、赤サビが生じてしまいます。
見た目が汚くなるうえ、サイディングボードの劣化も進んでしまうので、定期的なメンテナンスが欠かせません。
樹脂系サイディング
特徴
塩化ビニル樹脂を原料にしており、耐久性の高さが魅力です。
国内ではあまり普及していませんが、北米エリアでは50%のシェアがある人気のサイディングボードです。
デザインやカラーバリエーションは少ないのが難点ですが、メンテナンスの必要がほとんどありません。
ランニングコストを抑えたい方におすすめのサイディングボードです。
メリット
・ランニングコストが抑えられる
・シーリングが不要
・軽量で建物への負担が少ない
・塩害や凍害に強い
ほかの種類のサイディングは、定期的に外壁塗装を行って外壁材を保護しなくてはなりません。
これに対して、樹脂系サイディングは防水性や耐久性に優れた樹脂素材で形成されているうえ、塗料の成分である顔料が素材に練り込まれているため、色褪せしにくいです。
そのため、外壁塗装によるメンテナンスの必要がほぼなく、シーリングも使わないので、シーリングの打ち替えも必要ありません。
メンテナンスに伴うランニングコストが抑えられるのがメリットです。
樹脂は潮風や凍結にも強いため、浜松の海沿いでも傷みにくいです。
デメリット
・デザインのバリエーションが少ない
・取り扱い業者が少ない
樹脂系サイディングは素材自体に顔料が練り込まれており、表面にデザイン塗装などは施されていません。
カラーも限られ、模様が単調でデザイン的に楽しめないのがデメリットです。
国内ではあまり普及しておらず、樹脂系サイディングを取り扱っている業者限られています。
外壁塗装と屋根塗装の技術が高い弊社では、樹脂系サイディングもご相談に応じます。
木質系サイディング
特徴
木材を用いたサイディングボードで、ほかのサイディングボードのような機械的、無機質なテイストとは異なる、ナチュラルなテイストです。
防火地域など火災による延焼リスクが高い地域では、基本的に施工できません。
もっとも、表面処理や施工方法の工夫で防火性能を高めた商品も登場しています。
木の温もりを重視した、こだわりの住宅にしたい方に選ばれています。
メリット
・ナチュラルテイストな洗練されたデザイン
・断熱性に優れている
浜松でほかの住宅とは差をつけて、デザイン性の高い個性的で洗練された外観に仕上げたい方におすすめです。
エコ意識の高い方やナチュラル志向の方にも選ばれています。
木材の特徴として、断熱性に優れており、冬場は暖かく、夏は直射日光を遮り、涼しい空間づくりに役立ちます。
デメリット
・防火性に不安がある
・イニシャルコストが高い
・メンテナンスコストがかかる
木材なので防火性に不安があります。
外壁に用いるため、防火処理などを施したタイプが安心です。
木質系サイディングはほかの種類に比べると、高価です。
そのうえ、性質上、木の割れや反り、腐食などが起きやすいことから、3年~7年程度の短いサイクルで外壁塗装をしなければならず、ランニングコストがかかります。