梅雨時期の外壁塗装は大丈夫? 失敗しないポイントを紹介します
梅雨時期の外壁塗装で失敗しないために押さえておくポイント

梅雨の時期に外壁塗装をしても大丈夫か気になる方は多いと思います。
「雨で塗料が流れるのでは?」
「乾きにくいのでは?」
と心配されるかもしれません。
でも実は、しっかりと天気を見ながら作業すれば問題なく塗装はできるんです。
むしろ夏や台風シーズン前に工事を終わらせたい方には、梅雨時期の塗装も選択肢に入れるべき一つの方法なのです。
今回の記事では、梅雨時期における外壁塗装のついて押さえておくべきポイントを詳しく紹介していきます。
目次
1-1 外壁塗装が可能な気候条件とは
1-2 なぜ外壁塗装は「5度以上、湿度85%未満」でなければできないのか?
2-1 ムラができる
2-2 膨れが起こる
2-3 剥がれが起こる
3-1 乾燥時間が延びる
3-2 工期が長くなりやすい
4-1 優良業者は雨天時の施工を避ける
5-1 事前に天気予報チェックする
5-2 防水シートや養生を徹底する
5-3 施工に適した塗料を使用する
6-1 雨天時の作業中止基準を明確にする
6-2 養生テープとシートを活用する
6-3 十分な乾燥時間を確保する
7-1 業者の予約が取りやすい
7-2 値段が安くなる可能性がある
9. まとめ
梅雨時期に外壁塗装をしても大丈夫?
梅雨時期でも外壁塗装は可能です。
ただし「気温や湿度などの条件が整っていること」が前提となるため、雨の日や湿度の高すぎる日は作業を避け、天気を見ながら適切にスケジュールを組む必要があります。
外壁塗装が可能な気候条件とは

国土交通省が出している「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和7年版」には塗装工事の注意点として下記のように記載されています。
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18 章 塗装工事
18.1.6 施工管理
(1) 気温が5℃以下、湿度が85%以上、結露等で塗料の乾燥に不適当な場合は、塗装を行わない。
ただし、採暖、換気等を適切に行う場合は、この限りでない。
(2) 外部の塗装は、降雨のおそれのある場合又は強風時は、原則として、行わない。
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そのため梅雨時期でも、この条件さえ整えば問題なく塗装工事を進めることができます。
ただし、降雨や湿度の高い日が多いため、スケジュールや天候管理には注意が必要です。
なぜ外壁塗装は「5度以上、湿度85%未満」でなければできないのか?
外壁塗装では、塗料の乾燥と仕上がりに適した温度や湿度がとても重要です。
気温が5℃未満、または湿度85%以上の環境では塗料がきちんと乾かず、塗膜がうまく形成されない可能性があります。その結果、塗装本来の耐久性や保護効果が十分に発揮できなくなる恐れがあります。
また、外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りと複数の工程があり、それぞれでしっかりと乾燥させる時間が必要です。これを守らないと塗膜不良の原因となります。
塗料の性能を十分に引き出し、美しく長持ちする仕上がりにするためには、適切な気候条件のもとで作業を進めることが大切なのです。
高湿度の時に塗装するとどうなるの?

高湿度で塗装をした場合、以下のような不具合が発生するリスクがあります。
ムラができる
最近主流となっている水性塗料は、その名の通り水で希釈して使用する塗料です。
油性塗料と違ってシンナーなどの揮発性溶剤を使わないため、乾燥は水分が蒸発することで進みます。
しかし、梅雨時期など湿度が高いと塗料中の水分が蒸発しにくくなるため、乾きに時間がかかります。これは雨の日に洗濯物が乾きにくいのと同じイメージです。
また、塗装直後に雨が降ると、家の形状によって「雨が当たる場所」と「当たらない場所」ができるため、乾燥具合に差が生じます。この乾きムラが原因で、仕上がりに艶ムラ(艶引け)が起きる場合もあります。
ただし、風通しが良い環境であれば、多少湿度が高くても乾燥が進みやすくなり、ムラも発生しにくくなります。
膨れが起こる
湿度が高いと、塗料の内部で結露が発生することがあります。
これは、雨の日に室内でエアコンを使うと温度差によって結露するのと同じ仕組みです。
塗膜内で発生した結露の水分は乾燥時に外へ出ようとしますが、その過程で塗膜が膨らんでしまう場合があります。
また、この現象は高湿度時だけでなく、壁の内部に水分が多く含まれている状態で、透湿性の低い塗料や高弾性塗料を使用した場合にも起こることがあります。
剥がれが起こる

特に下塗り工程では、湿度が高い状態で作業を行うと、塗料と既存の外壁との密着性が悪くなり、塗膜の剥がれが発生する恐れがあります。
塗装後それほど年数が経っていないのに塗膜の剥がれが見られる場合は、高湿度環境で施工された可能性も考えられます。その際は、当時の施工状況について施工業者に確認してもらうと安心です。
梅雨時期に外壁塗装を行う際の注意点

梅雨の時期は湿度が高く、天候も変わりやすいため、外壁塗装の作業には注意が必要です。
以下の点を考慮して、状況を見ながら適切なタイミングで施工を行いましょう。
乾燥時間が延びる
湿度が高いと塗料の乾燥に通常より時間がかかってしまいます。
乾燥不足のままでは、剥がれやひび割れなど仕上がりの品質や耐久性に悪影響を及ぼす恐れがあるため、十分な乾燥時間を確保することが重要です。
そこで、乾燥が終わらないうちに次の工程に進まないよう、丁寧な確認が必要です。
天候の変化も乾燥に大きく影響するため、作業中は常に気象状況に注意しながら進めなくてはいけません。
工期が長くなりやすい
梅雨時期は雨の日が多く天気も変わりやすいため、作業を途中で中断しなければならないことがあります。
特に塗装作業や乾燥中に雨が降ると仕上がりに影響を与える可能性があるため、天候の様子を見ながら作業を進める必要があります。
梅雨時期の外壁塗装では、通常よりも工期に余裕を持たせたスケジュールを組むことが大切です。
不十分な管理による仕上がり品質への影響
基本的に、信頼できる塗装業者であれば天候や気候に配慮しながら作業を進めるため、仕上がりに問題が生じることはほとんどありません。
ただし、管理が行き届いていない業者の場合、塗膜の剥がれや耐久性の低下といった不具合につながる恐れがあります。
梅雨時期に限らず、どの季節でも外壁塗装は業者選びが非常に重要です。
必ず口コミや過去の施工事例などを確認し、信頼できる業者に依頼することをおすすめします。
降雨時の施工は絶対に避ける
天候が悪く施工品質に不安がある状況でも、無理に工事を進めようとする業者には十分注意が必要です。
工事が始まっている場合、すでに契約が済んでいるため、もし雨天時に強引に塗装を行おうとする業者だった場合には、そのまま進めないよう必ず相談し、作業の中止や延期を求めることが大切です。
優良業者は雨天時の施工を避ける

信頼できる優良業者であれば、雨の日に無理に塗装作業を行うことはありません。
雨天時に塗装を行うのは、施工業者・施主双方にとってリスクやデメリットが大きいからです。
雨の中での作業は、外壁や屋根が濡れて塗料がうまく密着せず、塗装品質が落ちる原因になります。また、作業中の手元や足元も滑りやすくなり、転倒・落下といった事故の危険も高まります。
高品質な仕上がりだけでなく事故防止のためにも、雨天時の施工は避けるのが基本です。
なぜ悪質業者は雨の日に塗装を強行するのか?

本来、雨の日に塗装を行うと、塗膜の品質低下や作業時の安全性が損なわれるため、工事は中止すべきです。
しかし、1件の工事が長引くと次の現場に着手できず、その分施工業者の利益は減ってしまいます。そのため、利益優先の一部の悪質な業者は、工期の遅れを避けるために、無理やり作業を進めようとしてくるのです。
「この程度の雨なら問題ありません」
「他社は止めますが、うちはできます」
などと説明し、塗装を続行しようとする場合があります。
ですが、少しでも雨が降り出している状況では、こうした言葉に流されず、きっぱりと作業中止を求めることが大切です。
もし雨の日に無理な施工をされて、その結果トラブルが起きても、「施主の希望で工事を進めた」と業者側に責任逃れされる恐れもありますので注意が必要です。
梅雨時期の外壁塗装で押さえておくポイント
梅雨の時期に外壁塗装をする場合は、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
これらのポイントを事前に把握しておけば、突然の雨にも落ち着いて対応できます。
それでは、そのポイントについて詳しくご紹介します。
事前に天気予報チェックする

梅雨時期に外壁塗装を行う場合、事前の天気予報チェックはとても重要です。
あらかじめ天候を把握しておくことで、突然の雨にも柔軟に対応できます。
できるだけ工期が長引かないよう、1週間以上先の予報を確認し、晴れの日が続くタイミングを選んで計画しましょう。
雨が長期間続きそうな時は、工事スケジュールを決定する前に、開始日を遅らせたり、雨でも行える工事内容を盛り込んだりと、できるだけ何も行えない期間が少なくなるよう配慮してくれる業者もいますので、打ち合わせの時に確認しておくとよいでしょう。
防水シートや養生を徹底する
防水シートや養生の徹底は、梅雨時期の外壁塗装で欠かせない対策です。
塗装中に雨が当たると塗料の密着性が悪くなってしまうため、塗装面は防水シートやブルーシートで丁寧に覆い、乾燥するまでしっかり保護する必要があります。
また、急な雨にもすぐ対応できるよう、事前にシート類を準備しておくことが大切です。
こうした対策を行うことで、塗装の仕上がりや耐久性を守ることができます。
施工に適した塗料を使用する

梅雨時期の外壁塗装では、使用する塗料選びが非常に重要なポイントとなります。通常の水性塗料では乾燥に時間がかかり、施工リスクが高まるため、梅雨に適した塗料を選ぶことが大切です。
梅雨時期におすすめ塗料は以下のようなものが挙げられます。
「ラジカル制御型塗料」「溶剤系シリコン塗料」
乾燥が早く湿度の影響を受けにくいため、梅雨時でも安定した仕上がりが期待できる塗料です。
実際に、梅雨時期の現場で多く使われています。
「防カビ・防藻性能付き塗料」
梅雨などの湿気が多くカビや藻が発生しやすい時期でも、外壁を清潔に保ち、美観の維持に役立ちます。
「弾性塗料」
築年数が経過した住宅には、雨風による外壁のひび割れ(クラック)を防止するために伸縮性のある塗料もおすすめです。
このような塗料の特性を活かすことで、梅雨時期の塗装でも品質を確保し、耐久性や仕上がりの美しさを保つことが可能です。
具体的な施工時の雨対策方法

梅雨時期の外壁塗装では、雨への対策が欠かせません。
しっかりとした対策を施すことで、施工不良のリスクを大幅に抑えることが可能です。
雨天時の作業中止基準を明確にする
塗装作業中に雨が降り出した場合は、原則として作業を中断する必要があります。乾ききっていない塗料が雨に触れると、塗膜が剥がれるなどの不具合につながる可能性があるためです。
雨が止んだ後は、塗装面をしっかり乾燥させてから再開することが重要です。
また、こまめな天気予報のチェックと、急な天候変化に対応できるスケジュール管理も忘れずに行いましょう。
適切な作業中止基準を守ることが、塗装品質の維持へとつながります。
養生テープとシートを活用する
外壁塗装で雨対策を万全にするためには、養生テープや防水シートの適切な使用が不可欠です。特に窓枠やドア周りなど、雨水が入りやすい箇所には丁寧な養生が求められます。
養生テープで塗装しない部分をしっかりカバーし、その上から防水シートやブルーシートを使って雨が直接塗装面に触れないように保護します。
また、シートは密着性を高めて隙間ができないよう注意し、風でめくれたり飛ばされたりしないようしっかり固定することが大切です。
突然の雨でもこの準備があれば、施工中のトラブルを最小限に抑えることが可能です。
細やかな養生作業こそが、塗装の品質と耐久性を左右する重要な工程といえるでしょう。
十分な乾燥時間を確保する
梅雨の時期に外壁塗装を行う場合、湿度が高いため、普段よりも塗料の乾燥に時間がかかることを念頭に置いて、塗装後の乾燥時間を十分に確保することが大切です。
塗料が完全に乾かないうちに次の工程へ進んでしまうと、塗膜の剥がれやひび割れといった不具合が発生する恐れがあります。
塗装後は、少なくとも24時間以上の乾燥時間を確保することが望ましいですが、実際の乾燥状況は気温や湿度によって変わるため、もう少し早く次の工程に進める場合もあります。
乾燥時間の間に次の工程の準備を整えておけば、工事全体の流れもスムーズになります。
しっかりとした乾燥管理が、梅雨時期の塗装工事を成功させるカギとなります。
梅雨時期に外壁塗装を行うメリット

梅雨時期の外壁塗装においては、気を付けるポイントがいつくかあり、少し面倒に感じられたかもしれません。
ですが、梅雨時期に外壁塗装を行うメリットもあるのです。
業者の予約が取りやすい
梅雨の時期は天候リスクを懸念して塗装を控える方が多いため、業者にとっては閑散期となりやすく、繁忙期に比べて予約が取りやすくなります。
その結果、希望するタイミングでスムーズに工事日程を組めるだけでなく、他の案件と重ならない分、業者からより丁寧で細やかな対応を受けられる可能性も高まります。
業者の作業に余裕があることで、急な天候変化などにも柔軟に対応してもらえる点もメリットと言えるでしょう。
値段が安くなる可能性がある
梅雨時期は、閑散期の仕事確保を目的として費用面で値引きしてくれたり、特別割引のキャンペーンが行われていたりする場合があります。
この時期をうまく活用すれば、通常よりもコストを抑えて外壁塗装を行える可能性があるため、予算を重視する方にとってはメリットの大きい時期と言えるでしょう。
真夏や冬場に比べて作業が行いやすい
真夏の外壁塗装では、職人が炎天下で長時間作業を行う必要があり、特に屋根や屋根裏は非常に高温となります。日陰のない現場も多いため、補水液の用意や適切な休憩の確保など、熱中症対策が欠かせません。
一方、冬場の作業は厳しい寒さの中で行われるため、手がかじかんで作業精度が落ちたり、集中力が低下したりするリスクもあります。暖を取る場所もトラックなどの車内に限られ、職人にとっては過酷な環境となります。
これに比べると、春や秋、そして梅雨の時期は気温が比較的安定しており、雨さえ降らなければ職人にとっても作業しやすく、施工環境としては良好と言えるでしょう。
施工しやすい環境は、仕上がりの高さにもつながります。
梅雨時期の業者選びのチェックポイント

梅雨時期は、連日の雨による工事日程の調整や、適切な対応が特に必要な時期といえます。
このような天候が不安定な時期こそ大切になるのが、「信頼できる業者選び」です。
きちんとしたプロ意識を持った業者を選ぶことで、施工の仕上がりや耐久性に差が出るだけでなく、長期的な満足にもつながります。
業者選びの際は、以下のような基準や対策をしっかり設けているかをチェックしておくと安心です。
・雨天時には無理な施工を行わず、必ず延期する判断をしてくれる
・湿度80%以上など一定の気象条件を超えた場合には作業を中止する基準が明確
・使用塗料の特徴や施工上の注意点について事前に詳しく説明してくれる
・作業中の突然の雨にも対応できるよう、防水シートや養生対策を徹底している
まとめ

梅雨の時期は雨が多いため、外壁塗装には不向きだと考える方も多いですが、実際には適切な計画と準備を行えば、十分に施工は可能です。
近年は天気予報の精度も向上しており、業者と相談しながら晴れ間を狙って作業日程を調整することで、工事をスムーズに進めることができます。
この時期の外壁塗装で特に重要となるのが、湿度や乾燥時間への配慮です。
湿度が高いと塗料の乾燥に時間がかかり、施工不良の原因になりやすいため、速乾性や耐湿性に優れた塗料を選ぶことがポイントです。塗料の種類や特性を理解し、最適な製品を選定することで、梅雨時でも高品質な仕上がりを目指すことができます。
また、梅雨の塗装工事を成功させるには、天候の変化に柔軟に対応できる経験豊富な業者選びが欠かせません。過去に梅雨時期の施工実績が豊富な業者であれば、急な雨やスケジュールのズレにも適切な判断で対応してくれるため、安心して工事を任せることができます。
さらに、梅雨は業者のスケジュールに余裕がある場合が多いため、希望のタイミングでの工事依頼や、閑散期ならではの料金交渉などのメリットもあります。繁忙期よりも丁寧な対応が期待できることも梅雨時期ならではの利点です。
一方で、施主の意向を無視して無理な工事を強行しようとする悪質業者も存在するため、業者選びは普段以上に慎重に行う必要があります。天候を考慮した柔軟な施工計画を立ててくれる誠実な業者を選びましょう。
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